2012年1月28日土曜日

[Lync] Lync Serverを構築したノートPC

Lync Serverを構築したノートPCのスペックは以下の通りです。

Model:Dell Latitude E6410
CPU:Core i5 M560 2.67GHz (Dual-core)
Memory:8.0GB
HDD:232GB + 149GB
OS:Windows Server 2008 R2 Enterprise Edition (64-bit)

また、仮想化ソフトウェアはVirtualBoxを使用しました。

[Lync] アーカイブ/監視サーバーの展開

フロントエンドサーバーを展開後、Step-by-Step インストール ガイドの内、「Lync Server 2010 ステップバイステップ ガイド Enterprise Edition アーカイブおよび監視サーバー編」に沿って、Lync Serverのアーカイブ/監視サーバーを展開しました。展開時に気付いた点/ハマった点は以下の通り。

  • 「Enterprise Edition」とありますが、フロントエンドサーバーをStandard Editionで展開していても全く問題なくガイドを流用できます。

  • ガイドではアーカイブサーバーと監視サーバーを別立てする構成になっていますが、1台のサーバーに同居させることも可能です。
    同居させる場合は、Topology Builderでアーカイブサーバーの設定と監視サーバーの設定を一度に行なってからトポロジーを公開すると、その後のLync Serverコンポーネントのセットアップを1度で済ませることができて手間を減らせます。

  • アーカイブ/監視サーバー用DBをホストするSQL Serverでは、ネットワーク構成でTCP/IP接続を有効にしておきます。無効の場合はアーカイブ/監視サーバーのセットアップが失敗します。SQL ServerのDeveloper Editionでは既定で無効になっているので、特に注意が必要です。

  • 監視サーバーレポート用のSQL Server Reporting ServicesおよびそのDBは、監視サーバーや監視サーバー用DBと同じサーバー/インスタンスに配置する必要はありません。

[Lync] バックエンドDBのFQDNをコマンドレットから取得するには

手前味噌ですが、TechNet Forumの投稿より。Lync Server Manageme Shellから「Get-CsService」コマンドレットを下記の通り実行することで、フロントエンドプールが関連付けられているバックエンドDBのFQDNを取得できます。
Get-CsService -PoolFqdn <プールのFQDN> -UserServer | Select-Object UserDatabase

[Lync] アーカイブされたコンテンツを閲覧するには

アーカイブされたIMや会議の入退室記録、およびファイルを閲覧するには、「Export-CsArchivingData」コマンドレットを実行してエクスポートします。必須オプションのみ指定する場合は下記の通り実行します。
Export-CsArchivingData -DBInstance <アーカイブ用DBサーバーのFQDN&インスタンス名> -OutputFolder <出力先フォルダー> -StartDate <開始日>
実行後、P2Pや会議のセッション単位で出力先フォルダーにOutlook Express Electronic Mail (EML) ファイルが生成されるので、Outlookで開きます。

もしOutlookがインストールされていないマシンで閲覧したい場合は、拡張子を.emlから.mhtに変更してIEで開くことで、IMや会議の入退室記録などテキスト部分のみ閲覧することが可能です。

2012年1月26日木曜日

[Lync] アドレス帳が正常にダウンロードできるかを確認するには

Lync Clientはサインイン後、既定で0~60分の間でランダムに待機時間をおいてから、バックグラウンドでアドレス帳のダウンロードを開始します。これは、朝の業務開始時など負荷が集中するタイミングで、アドレス帳のダウンロード処理がLync Serverやネットワークにもたらす負荷を時分割するための仕組みです。

しかし、アドレス帳のダウンロードが失敗してトラブルシュートをしている時には、即時でダウンロードの可否を確認できた方が便利です。即時で確認するには、ブラウザから下記URLにアクセスします。
【アドレス帳ダウンロード確認用のURL】
https://<Web servicesのFQDN>/abs/handler/<アドレス帳のファイル名>
例:https://rtc01.contoso.com/abs/handler/C-0fba-0fbb.lsabs
ダウンロードが可能な場合は、ファイル保存のダイアログが表示されます。ダウンロードが不可能な場合はエラーが返るので、その内容によって、ネットワークの問題なのか証明書の問題なのかといった切り分けを行うことが可能です。アドレス帳のファイル名は、フロントエンドプールの共有フォルダ配下(下記)を参照し、その中から任意の一つを指定します。
【アドレス帳ファイルの格納場所】
\\<共有フォルダ>\1-WebServices-1\ABFiles\00000000-0000-0000-0000-000000000000\00000000-0000-0000-0000-000000000000
なお、クライアント側のレジストリで「GalDownloadInitialDelay」のパラメーターを0に設定することで、サインイン後即座にダウンロードを実行させることも可能です(詳細は下記KBを参照。OCSのKBですが、Lyncにも当てはまります)。ただ、トラブルシュート時は、エラーの切り分けが可能な上記の方法が有用かと思います。
Network performance issues that are caused by Global address list (GAL) file downloads or by GAL delta file downloads in Office Communicator 2007 R2 

2012年1月23日月曜日

[Lync] ユーザーが最後にサインインした日時を取得するには

Lyncでユーザーが最後にサインインした日時は、Lync ServerのDB上に格納されており、簡単なSQL文で取得することができます。詳しい方法は下記サイトを参照。
How to Get the Last Time a User Registered with a Front End
注意すべきは、OCSではバックエンドDBに格納されるが、Lync Serverではフロントエンドのローカル構成ストア(RTCLOCALインスタンス)に格納されるようになったという点です。

ユーザーが最後にサインインした日時を定期的に取得し、過去1週間に1度でもサインインしたユーザーの数を集計する等しておけば、Lyncがどれだけユーザーに普及しているかの概況を把握するのに使えます。

2012年1月22日日曜日

[Lync] フロントエンドサーバーの展開

Lync Serverは製品概要だけでなく、インストール手順も各コンポーネントごとに公開されており、初学者でも簡易に環境を構築することが可能です。
Step-by-Step インストール ガイド
このインストールガイドを元に、ノートPCの仮想環境上にLync Serverを構築してみました。今後しばらくは、構築中に気付いた点やハマった点を記事にしていきたいと思います。

最初に、「Lync Server 2010 ステップバイステップ ガイド Standard Edition 編」に沿って、Lync Serverのフロントエンドサーバーを展開しました。展開時に気付いた点/ハマった点は以下の通り。

  • Lync Serverでは、AD DSと証明書インフラが必須となります(※)。ガイドでは手順が省略されているので、不慣れな人には下記リンク先が参考になるでしょう。

  • Exchange Serverの展開が必要となるのは、フロントエンドサーバー展開後、Lync ClientからExchange Serverとの連携機能を利用したり、Outlook+Lync Add-inで会議の招待メールを送るためです。
    従って、Exchange Serverの展開はフロントエンドサーバーの展開後でも構いませんし、前記機能の確認が不要であれば展開しないという選択肢もありです。
    なお、Exchange Serverの展開手順は下記サイトの「インストール編」を参照。

  • ガイドでは触れられていませんが、Exchange Serverを展開する場合、DNSでAutodiscoverを構成しないと、Lync ClientからEWS(Exchange Web Service)への接続が失敗します。詳細は下記サイトを参照。

  • これもガイドでは触れられていませんが、手順「Lync Server Systemのインストール」前に、DNSに「dialin.contoso.com」と「meet.contoso.com」のAレコード(※)を登録してください(IPアドレスはフロントエンドサーバーのもの)。
    登録しない場合、これらをURLに含むフロントエンドサーバーのWebサービスに対して、 Lync ClientやAdd-inからのアクセスが失敗します。
    一応、Topology Builderでトポロジーを公開後、to-doリストで注意を喚起されますが、ガイド通りに進めていると見落としてしまうと思います。
    ※CNAMEレコードでもいいかと思うのですが、MS公開情報上はAレコードと指定されているので。